優しい塾? 厳しい塾?
私の塾は、いわゆる「厳しい塾」です。
自分で言うのもおかしいですが、この時代に珍しいくらいのスパルタ塾です。
教材会社の担当の方からも「すごいですね(汗)」と軽く引かれるくらいの塾です。
しかし、当然ですが体罰的ということではなく、「やるべきことはキッチリやる」という意味のスパルタ塾です。毎回20~30分程度の塾の宿題がありますし、終わってないとカミナリが落ちます。ですから、中学生もしくはその保護者からは「怖い先生がいる塾、厳しい塾」の評価しかありません。
なぜ、今の時代に逆行するようなスパルタ塾なのか?
「優しく丁寧にだけでは、生徒たちは燃えてくれない」
雇われ講師時代に感じた違和感です。かと言って、厳しさだけではダメなことも十分理解しています。
指導の現場で大切なことは、厳しさと優しさを区別できることだと思っています。
私はできないから叱るのではなく、やろうとしないことを叱ります。
やろうとしなければ、できた時の達成感もできなかった時の悔しさも理解できないからです。
私は、滅多に生徒を褒めることはありません。ただ、褒めるタイミングは絶対に間違えません。
褒めて伸ばすという考え方も理解しています。が、私の中では、当てはまるのは小学校4年生くらいまででしょうか。褒められて育った生徒は逆境に立った時、大したことはないからです。
その学習塾のモットーは何ですか?
地方とはいえ、島原半島にも多くの学習塾があります。看板をあげていない所も含めると相当な数になります。個別指導や一斉指導のスタイルの違いはあれど、どの塾も「一人ひとりを丁寧に見ます」だったり、「部活動を応援します」だったりします。
職業柄もありますが、私が保護者の立場だったら、「それって、当たり前じゃないですか?」と思うわけです。
つまり、どの塾も大差がないような当たり障りのない印象。
だったら、個人塾ではなく大手学習塾を選びますよね。
くどいようですが、私の塾のモットーは「厳しさ」です。
当たり前のことをモットーにはしません。
教室は小さいので1クラスに10名しか入れませんし、「誰でもいいですよ」の塾ではありません。ここの先生は厳しいけど、我慢して頑張ってみようと思う生徒のための塾です。そんな生徒でも教室のルールの境界線を越えると、「退塾していいよ」の言葉が待ち構えています。
多くの塾では収入が減るので、なるべく退塾させないようにします。生徒の態度が悪くても見て見ぬふり、授業に身が入ってなくても注意されず、成績が伸びなくても心配すらされない。つまり、生徒にとって居心地のよい教室であれば、自ら退塾していくことはないのです。そのような生徒は、よいお客様です。
私の塾では、周りの真剣な生徒に迷惑になるので、そのような生徒はすぐに辞めてもらいます。「いつでも辞めていいから。優しい先生がいるどこかの塾へ行きなさい」とハッキリ言います。そのほうが生徒のためになると考えています。