学ぶとは、何ですか?
長崎県では、多くの私立高校の特別入試が今週から始まりますが、受験生の皆さんは対策はバッチリでしょうか?
どの学習塾でも過去問10年分くらいは解かせているのではないでしょうか。その上で必要な知識を身につけていくためのトレーニングを重ねていると思います。
私の教室でも英語・数学を中心に昨年11月から対策を行い、足りない所をトコトン補っていくという反復練習をしています。「見たことある!、解いたことある!」という経験が、試験当日に必ず役に立つと信じています。
思考力を伸ばす?
今の教育業界では、小中学校の新しい指導要領でもピックアップされている「思考力を伸ばす」という言葉がとても盛んで、保護者の皆さんも一度は耳にしたことがあると思います。
では、「思考力」とは、いったい何でしょうか?
例えば、「思考」させるように問題が工夫されていたり、生徒たち同士が教えあったり。
要は、生徒たちが自分たちで考えることで理解が深まったり、学習意欲向上の要因になったりするということでしょう。
それを巷では「体験型学習」や「アクティブラーニング」などの言葉で表されています。
さて、思考力を追い求めて、生徒たちの学力は上がるのでしょうか?
思考力とは、考え続ける過程のこと
「思考する」とは、「考えを巡らす」と辞書には記載してあります。
要するに、「思考力」とは「考えを巡らす力、考えつくす力」ということになります。
小中学校の教育の中で、この「思考力を伸ばす」ことを目的に新しい取り組みがされているわけですが、思考力の根っこになっているものは何だと思いますか?
それは、基礎学力です。
この基礎学力こそが、考える力の土台となっているのです。
そして、それはこの数年で非常に軽く見られているように私には感じられます。
基礎学力を徹底させること=詰め込み教育である
現場での経験から考えると、思考力の土台が基礎学力であることは、まず間違いありません。
そのことを理解しておかなければ小中学生の学力向上はありませんし、指導要領が言うところの「思考力を伸ばす」こともままならないのです。思考力という言葉に振り回されてはいけません。
では、基礎学力はどうすれば身につくのでしょうか。
それは、基礎問題を徹底して反復練習をするしかないのです。
つまり、基礎学力を身につける=詰め込み教育であるということです。
それこそのみが、生徒たちの考える力の土台を作り、その基礎学力・詰め込み教育の発展型として「思考力・判断力・表現力」といったものが成り立っていると考えています。